


スキンシップ・レッスン
付き合って1か月、まだ触れ合えていない秘密をやっと打ち明けた夜
同じ会社で隣のデスクに座る新庄のことが好きだった、それだけは確かだった。
激務の合間を縫って会う時間を作り、交際1か月が経ってもまだ身体を重ねられずにいた扇には、誰にも言えない理由があった。
ショートカットが似合う端整な顔立ちと黒スーツに包まれたやわらかそうな身体つき、そんな扇がずっと抱えていたのはほとんど男性に触れられた経験がないという事実だった。
不安と羞恥心を抱えながらも勇気を出してカミングアウトすると、新庄は責めるでも急かすでもなく、扇の手をそっと握り「ゆっくり慣れていこう」と囁いた。
その言葉と体温が、扇の中で何かをほどきはじめた。

















夜ごとの触れ合いが積み重なるほど、扇の身体は正直になっていった
最初は手を繋ぐだけで胸が苦しくなっていた扇が、新庄の唇が耳元や首筋に触れるたびに小さく息を詰まらせるようになり、やがて自分から彼の背中に腕を回すようになっていった。
毎夜少しずつ距離を縮めるスキンシップレッスンの中で、ふれられることへの怖さが溶け、代わりにもっと触れてほしいという熱が身体の奥に灯っていく。
唇が重なる瞬間に目を閉じた扇の顔は、もうオフィスで見せるそれとは別人だった。
積み重なった夜の数だけ、扇は知らなかった自分の身体に出会っていく。











































































































