楠本ゆかり、落ちぶれた噺家の夫を支える女将妻が口と指で尽くし人生を捧げる覚悟を貫くまで
楠本ゆかり(くすもとゆかり)の89分作品です。
芸人の妻
かつて名人と呼ばれた夫の荒れた姿を、ゆかりはただ黙って受け止めていた
高座から遠ざかり荒れる一方の三茶亭勇蔵を、女将として店を切り盛りしながら陰で支え続ける楠本ゆかり。
和服に包まれた細い体つきと、夫に向ける真っ直ぐな眼差しが、耐えることに慣れた妻の覚悟を物語っている。
夫の苛立ちをぶつけられても言い返さず、酒の席で荒れる姿を見ても表情ひとつ変えない。
芸のためなら私が泣けばいい、そう決めた女の顔がそこにあった。
夫のプライドを守るため、ゆかりは口と指でその身を差し出した
誰にも見せられない夫の弱さを知っているのは自分だけ、その自負がゆかりを突き動かす。
正座したまま夫の前にひざまずき、震える指を股間へと伸ばして芸人の象徴を優しく包み込むと、固く漲ったそれに口を寄せて丹念に奉仕する。
濡れた指先で敏感な場所を探りながら夫の呼吸が乱れていくのを感じ取り、自分の身を捧げることでしか守れないものがあると噛みしめる。
夫のプライドのために尽くす女将の背中だけが、薄暗い座敷に残っていた。
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